書評

【書評】疲れない体と折れない心のつくり方(葛西紀明・著)

こんにちは!微妙にいろんなことを年齢のせいにしつつある癒し師きゅうらくです!

今回の書評は「レジェンド」葛西紀明さんの「疲れない体と折れない心のつくり方」です。

最初は「スキージャンプ界のレジェンド」だったのが、いつのまにか「スポーツ界のレジェンド」な感じになってしまっている感のある葛西さん、選手?監督?46歳でありながら、スキージャンプの日本代表になっている凄さ!

長くプロとして現役を続けている人は、例えば「キングカズ」こと三浦知良さんの方が長いですが・・・日本代表としてこの年齢でいるからこそ「レジェンド」なのでしょうね。

そんな葛西さんの書いた本

たくさんのエッセンスが詰まっています!

感じとしては30代以上の人にぜひ読んで欲しい本です。若い人が読んでもためにならないわけではないですが、30代40代くらいが実感としてしっくりくるのではないでしょうか。

◆◆40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方 / 葛西紀明/著 / 東洋経済新報社

Contents

葛西紀明さんはこんな人

1972年6月6日生、北海道出身。

ウキペディアとかでみていても経歴が多すぎる&すごすぎて、経歴だけで本になりそうです。

スキージャンプを始めて35年以上。

1992年のアルベールビル冬季オリンピックに19歳で初出場、以降、リレハンメル・長野・ソルトレークシティ・トリノ・バンクーバー・ソチ・平昌と史上最多の8回の冬季五輪に出場。

W杯出場や優勝などの当時のほとんどの日本人最年少記録を持っている上に、ソチオリンピックでは個人で銀メダル・団体で銅メダルと、若い頃から現在に至るまで世界のトップクラスで活躍を続けています。

若くして2・3年活躍してそのあとは早くに引退(成績を維持できなくて)してしまう選手が多いなか、10代から世界で戦っていつつ、46歳になってもいまだに世界の舞台で活躍できるのは才能と一言で片付ける以外のものがないと、さすがに無理がありますね。

身体能力はもちろん、葛西さんの本当にすごいところはメンタル面なのかもしれないです。

葛西紀明流のメソッド

本書「疲れない体と折れない心のつくり方」は

基本的にビジネス書です。

葛西さんのメソッドが30に分けて書いてあります。

主に、疲れない体・太らない体・老いない体、というような「体」の話・メソッド。

折れない心・最高の成果を出す心、というような「心」の話・メソッド。

読んでいると、本当にこれだけのことを全部やっているのか?という感じはありますが、逆にこれだけのことを当たり前にできているからこそ!40代でも日本代表でいれるわけですね。

また、葛西さんは「ストレスの発散」の大事さを本書の中で、何回も言っています。完璧にやろうとすると無理がかかっていまい、負担が大きくなるわけですね!

彼は若い時は完璧主義者というくらいストイックに行なっていたそうですが、現在所属している土屋ホームになった時にフィンランド人のコーチと出会い「やらないことの大切さ」を学んだそうです。

なんでもがむしゃらに、不安があれば打ち消すように練習していた20代30代から、「いま持っている技術をいかに効果的に発揮するか」というメンタルコントロール、そこから現在の葛西さんへつながるわけですね!

それがソチでの銀メダルという物凄い結果になったわけです。

本書を読んでいると思うのは、この本は運動選手向けな本ではなくいわゆるサラリーマンなどのビジネスパーソンに向けた本であるということ。

30もあるメソッドを全部やる必要なんてなく、自分に合ったもの必要なメソッドを行い・継続していくことが大事だよ、と葛西さんは教えてくれています。

継続こそが葛西流の最高のメソッド

冬季五輪史上最多の8回出場、W杯最年長優勝記録など、たくさんの記録を持つ葛西さん。

能力はもちろん疑いのないくらいあるわけですが、でも彼より能力的に優れた選手たちは多くいたはずです。それがなぜ、もっと多くの選手たちが40代で活躍していないのでしょうか?

スキーに限った話ではなく、他の競技でも40代で活躍している選手は稀です。現在のスポーツ医学では以前に比べて大幅に進歩しています。もっともっとたくさんの選手が長く現役を続けてもよいはずなのです。

なぜそれができないのか?

それは葛西さんのように、いくつになっても成果を出そうとしていないから。ただひたすら一生懸命ではダメなのです。年齢にあったやり方・自分にあった方法を「ずっと続けていく」こと。

モチベーションを保てない・若い頃のようにいかない・・・など理由はたくさんあると思います。

でも、やるしかない。その上で、試行錯誤しつつも継続していく。

継続をひたすらしていくと、それが当たり前になっていくことで結果が出る。失敗もたくさんあるでしょう、そこで辞めてしまわないで再挑戦していく。もはやこれはスポーツというよりは「どの世界」でも同じですよね!

そのスポーツ界の継続の第一人者が「葛西紀明」なのです。

⚫︎自分にあった方法で行動していく

⚫︎PDCA(Plan・Do・Check・Action)を回していく

⚫︎ひたすら継続していく

スポーツもビジネスも生活も同じですね!

まとめ

「疲れない体と折れない心のつくり方」はビジネスパーソンにこそ読んで欲しい本です。

30ものメソッドの中から、自分にあったやり方のものをやってみる。効果ありそうなら継続、なさそうなら選び直し。

これをやっていけば、タイトル通りの

「疲れない体」「折れない心」が手に入ることでしょう!

◆◆40歳を過ぎて最高の成果を出せる「疲れない体」と「折れない心」のつくり方 / 葛西紀明/著 / 東洋経済新報社